2024年12月
一般社団法人
Star Hill Therapy Association
代表理事 星岡 才賢
顎拡大治療の常識をくつがえす、歴史を変える全く新しい治療法
矯正専門医も認める新しい拡大の動き
可撤式床矯正による顎拡大療法に関わって45年になりました。
当初、従来の矯正治療で行われる抜歯に疑問を持ち、抜歯せずに歯並びを改善する方法を模索し始めました。
【海外の知見と日本での実践】
海外の矯正専門医の日本国内セミナーに参加し、抜歯を極力行わない治療法や、咬合と全身の健康との関連性について学びました。しかし、当時の日本では、床矯正は主に小児を対象とした治療法が一般的でした。著者自身は、既成概念にとらわれず、より良い治療法を追求したいと考え、日本全身咬合学会に参加し、予防歯科との融合を目指しました。
Dr. Geis(独)、Dr. Greenfield(米)の98.5%非抜歯、Dr. John Mew(英)のBio block Therapy などを参考にしました。
【可撤式床矯正の課題と新たな装置の開発】
可撤式床矯正の臨床経験45年の中で、維持装置の破折や、スクリューの回転が難しいなどの問題に直面しました。これらの課題を解決するため、独自の弾発式拡大装置「SlideX」(スライデックス)を開発しました。SlideXは、装着時間を夜間睡眠時8時間という大幅な時間短縮し、患者さんの負担を軽減するとともに、歯列の拡大を効率的に行うことができる装置です。
様々な分野の専門家と連携し、歯列不正の原因や治療法について深く研究しました。その結果、歯列不正は単に歯の並びの問題ではなく、全身の健康と深く関わっていることが明らかになりました。
これらの研究成果を基に、「SH療法」を確立しました。SH療法は、単に歯並びを改善するだけでなく、劣成長の顎骨成長を促し、全身の健康をサポートすることを目指しています。SH療法では、以下のような特徴があります。
【SH療法の大きな特徴 新しい拡大治療】
従来の、急速拡大でもなく緩徐拡大でもない全く違った拡大法になり、間欠的な急速拡大の様相となりました。弾発力が約800g という強い力ですが、短時間の作用と非装着16時間での修復時間が功を奏して生体への為害作用は認められていません。
16時間の非装着時間が、総合的な治療の中で非常に重要であること。長時間の間制約されての歯牙・歯槽骨を強制的な移動でなく解放された自然体の中での生体恒常性を考慮した本来の修正を毎日行なうことで負担の軽減を行い、整列をさせていく全く新しい考え方となります。
最近、検診時に幼児・児童に狭窄歯列弓が非常に多く見受けられることは周知されております。永久歯列が完成される前に対応することの重要性が謳われています。SH療法では開始時期を8歳として提唱しております。一般的にこの時期は上下顎8前歯が萌出し、歯列の乱れが確認でき、犬歯萌出前なのでいわゆる「八重歯」の予防が可能になります。
また、自己管理が可能な年齢でもあり推奨している根拠となります。
SH療法は小児期だけに限りません。ジュニアの世代から高齢者まで治療可能です。
本会会員の先生方も数多く実践され、症例報告されており治療可能であることが証明されています。特に成人のケースでは不定愁訴の改善が認められていることも事実です。
SH療法は、従来の矯正治療の概念を大きく変えるものであり、歯科医療の未来を拓く可能性を秘めています。矯正治療には多くの治療法があります。
本会の顧問であられる、日本大学松戸歯学部矯正学講座 特任教授の葛西一貴教授より矯正専門医の立場から、各種ある矯正治療法の中で選択肢の一つになり得るとのご意見を頂いております。
SH療法は、歯ならびだけでなく、一般歯科治療の新たな可能性を示すものであり、多くの患者さんの健康に貢献することが期待されます。
本法のさらなる発展を目指し、研究を続けていくとともに、多くの歯科医師にSH療法を広めていくことを目指しています。
星岡才賢 | 神奈川県川崎市 |
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葛西一貴(SHTA顧問) 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座特任教授 |
東京都港区 |
木村 重人 | 栃木県下都賀郡 |
金井 久弥 | 神奈川県川崎市 |
篠原 良道 | 神奈川県横浜市 |
森田 健太郎 | 埼玉県さいたま市 |
長谷川 須美 | 東京都日野市 |
松井 毅 | 埼玉県行田市 |
三森昭彦 | 千葉県鎌ヶ谷市 |
大倉 康子 |
神奈川県川崎市 |
沼田基孝 |
東京都中央区 |